キョン【動物】の生息地や鳴き声の動画は?食べられる?臭腺が開くって本当?

千葉県の房総半島で野生動物のキョンが大繁殖をしている問題はこれまでたびたび取り上げられてきました。今や隣接県である茨城県にも迫る勢いだと言われています。

キョンは一見すると小鹿のような可愛らしい見た目をしているのですが、繁殖力が強く不気味な鳴き声や農作物の食害による被害が年々増えている状況です。

今回は動物のキョンについて「生息地や鳴き声の動画」「食べられるのか?」「臭腺が開くって本当?」など色々調べてまとめてみました。

キョンとはどんな動物?生息地や分布は?鳴き声の動画は?

【動物】千葉・房総半島で「キョン」が大繁殖、北上して茨城県に迫る…「防衛ライン」で阻止できるか？https://t.co/w0HnTEwUZX

— 宇摩志 (@umashi_assoc) March 24, 2024

キョンは中国や台湾を原産とする小型のシカで元来の日本にはいない動物でした。しかし、国内ではレジャー施設から逃げ出したことがきっかけで繁殖してしまい、現在、千葉県・房総半島南部と東京都・伊豆大島のほぼ全域で分布が確認されているようです。特に千葉県においてはキョンの定着が確認されている市町村数が2004年度は5市町だったのに対し、2020年には17市町まで拡大。キョンの推定生息数も増加し続けており、2006年には約9,200頭でしたが、2019年には約44,100頭、2022年度には県内の推定生息数は約7万1500頭に達しています。

ここまで爆発的に増えた要因としてはキョンは生後半年で繁殖が可能になること、またキョンの天敵となるような動物がいないことが挙げられます。生態系などに害を及ぼすおそれがあるとして、国が「特定外来生物」に指定しています。頭胴長約70〜80センチ、体高約40センチ、体重約10キロとニホンジカと比べてかなり小さく、愛くるしい目が特徴的ですが、爆発的な増加と並行して農作物への被害も増えてきています。

駆除対策も行っているようなのですが、爆発的に増える数に対して追いついていないのが現状のようです。

キョンの鳴き声は?

キョンの鳴き声はその可愛らしい見た目に反して「ギャー!!」とか「キィー!!」「ア”ー!!」など甲高い、人間の悲鳴や叫び声のようにも聞こえます。それらが人々の生活を脅かし、中には不眠を訴える人もいるようです。

キョン【動物】の肉は食べることができる?ジビエ肉として活用!!

キョンの駆除対策に向けて「食用としての活用」も視野に入れているようですが、千葉県としては慎重のようです。理由としては

環境省によると、特定外来生物を食べること自体は規制されないが、許可のない飼育や生きたままの運搬、野外に放つことは禁止されている。キョンの肉に市場価値を与えれば「外に放したり、飼育したりする行為により、生息域の拡大につながる恐れがある」（県流通販売課）といい、県は将来的なキョンの撲滅を掲げる立場だ。

引用元：台湾では高級食材の「キョン」、県が「房総ジビエ」にしない理由とは?：読売新聞

そもそもが人間の勝手で野生化したキョンですし、昨今の爆発的な増加を考慮すると「そんな悠長なこと言ってられないのでは?」と考える人も少なくないようですが、国や県はそのような意向です。キョンのジビエ肉に商業的意味合いを持たせてしまうと、それはそれで様々な問題が発生することを懸念しているようです。

では、「食用としての活用は難しいのか?」ということですが、可能性がないわけではなさそうです。現に台湾ではキョンの肉は高級食材として知られています。県内においても鴨川市などで捕獲されたキョンの肉は販売されています。ヒレやロースなどの部位があり、価格は100gあたり810～1760円ほどで身質が軟らかく、「キョンを目当てに来る人もいる」というくらい人気があるようです。

ここでキョン肉の特徴をまとめてみました。

・ラムチョップやマトンチョップと比べると脂身が少なく、一見して非常にヘルシーな食材。

・脂身がほとんどない赤身なので固そうに見えたが、噛んでみると意外に柔らかく、かといってパサついてているわけでもない。

・ただし、食べてからしばらくすると、口の中に微妙な臭みが広がり始めたのが気になる。胃も少し気持ち悪い。いくらおいしいといっても野生獣なので家畜の肉とは違う。

引用元：文春オンライン

まとめると、非常にヘルシーでダイエットなどに適しており肉質も悪くないものの、野生獣特有の臭みがある…ということが課題でしょうか。調理法などで臭みを抑えることが出来ればよいですが、人によって好みが分かれそうですね。気になる人は一度食べてみても良いかもしれません。