新井邦弘さんはガイドブックでお馴染みの「地球の歩き方」の代表取締役社長です。
「地球の歩き方」は旅行者にとって必要なガイドブックですが、コロナ禍で旅行が出来なくなったことで売り上げが9割も落ちてしまい危機的な状況を迎えます。しかし、「旅行」という切り口ではなく、新しいアイディアによってその危機を見事に回避しました。また今まであまりメインとしてガイドブックにされなかった地域に注目したことでもヒットしています。
今回はそんなガイドブックで有名な「地球の歩き方」をコロナ禍から見事に復活させた代表取締役の新井邦弘さんのプロフィールをまとめてみました。
新井邦弘【地球の歩き方】wikiプロフィール(学歴・経歴・結婚・年齢)!!
名前:新井 邦弘(あらい くにひろ)
生年月日:1965年生まれ(※満58歳)
出身地:埼玉県
学歴:東京都立大学歴史学科卒業
既婚:情報なし
経歴
大学在学中にバックパッカーとして世界各国をめぐり、大学卒業後に学習研究社(現・学研ホールディングス)に入社。月刊「ムー」編集、「歴史群像」編集長を経て事業室長に就任。
2015年に学研ホールディングスへ転籍し、グローバル戦略室長に就任。
2020年学研グループへの事業譲渡によって設立された新会社「地球の歩き方」の代表取締役社長に就任。
ガイドブック「地球の歩き方」と代表取締役の新井邦弘さんのこれまで
ガイドブックでお馴染みの「地球の歩き方」は1979年の創業以来、44年の長い歴史を持っています。世界約160の国と地域を網羅しており、長きに渡って海外旅行者に愛用されてきました。
「地球の歩き方」代表取締役社長の新井さん自身も旅行が好きで学生時代はバックパッカーとして中国やヨーロッパ、北アフリカ、中東を旅しています。その時に持って行ったガイドブックも「地球の歩き方」でした。
経歴にも記載されている通り「地球の歩き方」の代表取締役に就任したのが2020年でしたが、それまで「地球の歩き方」は長きに渡ってダイヤモンド・ビック社が出版してきました。
しかし、周知の通りコロナ禍によって海外旅行関連の事業は一変してしまったのです。
そこで、ダイヤモンド・ビッグ社は根強いファンの多いガイドブックの生き残り策として学研グループに事業を譲渡したのです。
こうして編集部員事引き継ぐ形で学研の子会社として新たにスタートして立ち上げたのがガイドブックと同名の「株式会社地球の歩き方」でした。新たに事業を立ち上げたとはいえ、44年の長い歴史の中でも当時がどん底の状態なのでした。
新井さんは当初は半年くらいすればコロナは落ち着くと考えていました。しかし、半年が経過しても状況は見えて来ず、むしろ悪化するばかり。
そこで編集部のメンバーで知恵を絞り、生き残りをかけてアイディアを出し合います。そこで大きく考え方を変え、転換点を見出します。「コロナ禍で取材に行けなくても、今までの膨大な情報を活用出来るような企画を考案したのです。
こうして誕生したのが「世界なんでもランキング」や「世界のグルメ図鑑」などの旅の図鑑シリーズでした。今までの旅行ガイドとは異なる新たな戦略でした。
これを見たネットユーザーたちも反応し、「『地球の歩き方』が本気で生き残ろうとしているぞ」「『地球の歩き方』がなくなっては困る。頑張れ」などと「地球の歩き方」の応援メッセージが多数あがり、拡散されていったのです。
新井さんも「これで何とか食いつないでいけすかな、と光が見えてきたように感じました」と話しています。そんな中でも大ヒット作になったのが「地球の歩き方 JOJO ジョジョの奇妙な冒険」や新井さんが在籍していたミステリーマガジン「ムー」の編集部とコラボした「地球の歩き方ムー 異世界の歩き方」でした。
そして今まであまりスポットライトが当たらなかった東京都でも23区以外の「多摩地域」にスポットを当てたガイド本を出したところ、これまた異例のヒットを打ち出します。今まで「東京といえば23区でしょ」という考えが浮かび上がりますが、コロナ禍で人との接触が気軽に出来なくなった一方で人の少ない多摩地方にも魅力的な観光名所やグルメがあることに気付かされた人も多いのではないでしょうか。多摩地域のガイドブックにはそれらを満たす情報がたくさん掲載されているのですね。
「ピンチの時こそチャンス」という言葉がありますが、新井邦弘代表含め編集部と共に知恵を出しながら困難を乗り越えたことは本当に素晴らしいことだと思います。「地球の歩き方」のガイドブックが気になった方はぜひお手に取ってみて下さいね。