2月25日(火)の「セブンルール」では、JAL航空整備士の安藤香菜美さんに密着する。
航空整備士ってカッコイイ仕事と思うのだが、機械整備と聞くと圧倒的に男性が多いとされる職種ではないだろうか?
しかし、安藤さんはそんな女性が少ないマイノリティーな職場であることを承知の上で仕事を選んでいる。そんな中で活躍する安藤さんの仕事に対する思いやプロフィール、また男性がほとんどを占める空港整備士の仕事についても調べてまとめてみた。
【女性空港整備士】安藤香菜美のプロフィール
【連載:紅一点女子のシゴト流儀】 “男職場”で活躍する女性にフォーカスする本連載。第二回目は、株式会社JALエンジニアリングで航空整備士を務める安藤香菜美さん。飛行機を前に、作業着に身を包んだ安藤さんは、驚くほど小柄なんです。… http://t.co/P3kkCzlRl8
— ウーマンタイプ編集部 (@womantype) October 19, 2015
名前:安藤 香菜美(あんどう かなみ)
年齢:32歳くらい
職業:空港整備士
所属:株式会社JALエンジニアリング 機体点検整備部
高等専門学校で情報工学を専攻しIT系の知識を学んでいた。2008年に株式会社JALエンジニアリングに入社し航空整備士になる。エンジン、フライトコントロールシステムなどの整備を主に手掛けている。
安藤さんが考える、女性が空港整備士としての活躍する方法とは?
安藤さんは現在、JALエンジニアリングの航空整備士として活躍している。安藤さんの職場は羽田空港で航空整備士は約1500名在籍しているが、女性はそのうちたったの28人だ。やはり職業柄なのか圧倒的に男性がほとんどを占める職場なのだ。
安藤さんはもともと「整備士になりたい」と思っていた訳ではなかったが、学校の推薦先の1つとしてJALエンジニアリングが空港整備士を募集していることを知り興味が湧いたという。
この時「面白そうな仕事だな」と直感を感じたそう。男性が多い職場であると躊躇してしまうことも多いと思うのだが、安藤さんは自分の思いに素直に従い行動した。最初に配属されたチームも15名のうち女性は安藤さんだけ。女性だからと言って甘やかされることはなかったが、一人前になれるよう先輩方からも応援されながら仕事を覚えたという。
安藤さんは自分の性格を「負けず嫌い」であると語る。なるほどこの男性が多い職場の中で頑張っていけるのもその思いがなければやり遂げられない。それゆえに力を必要とする場面ではどうしても遅れをとってしまい、悔しい思いをしたこともあったとか…。
しかし、それは自分では変えられない事柄であり、あまり固執し過ぎても良くないと考え、素直に他者に力を借りたり使用する道具を変えてみたりと工夫しているという。そうすることで最終的にはチーム全体の効率がアップすることにつながるのだと語る。また、「女性ならでは」の活躍方法もあるという。機体のエンジンやフライトコントロールシステムなどの整備をする際、どうしても部品と部品の細い隙間は狭い。だから小柄な女性である安藤さんのような体格の方が小回りが利くのだとか。
このように出来ないことを嘆くのではなく、考え方を変えることで柔軟に物事に対応し、また小柄な女性であることの利点を生かして動いていくことが大切であると安藤さんは語る。
安藤さんは航空整備士の「男女の差」についてはほとんど気にしていない。互いに足りない部分を埋めあえることが出来れば問題はないという。むしろ全く個性が異なる人々が集まれば、チームワークと工夫次第で生産性が格段に格段にアップしていくのではないかと考えている。
そして安藤さんは男性と女性の間での能力に差があることは受け入れながらも、「女性であることに甘えない」ことが大切であると話す。やはり男性整備士が親切心で「その仕事大変でしょ?仕事を変わろうか?」などと声をかけてくれる場面もあるようだが、そこは自分で「男性とは対等な立場なのだ」という思いで仕事に積極的に取り組んでいるという。
もしそこで任せてしまうと自身の仕事の幅や可能性を徐々に狭めてしまい、将来後悔してしまうのではないかと考えている。そのため、積極的に仕事に取り組めるよう自分から「作業させて下さい」と申し出ているという。さすがは自称するほどの負けず嫌い(笑)
航空整備士の仕事も決して楽な仕事ではない。多くの命を預かる仕事であり少しのミスが重大な事故を招いてしまうこともある。夜勤もあり体力的にもキツイ時もあるが、無事に整備を終えた飛行機を格納庫から送り出す瞬間は「今日もやりきった!」という大きな達成感が生まれるのだと言う。
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